

僕の料理は、奇をてらうとか大袈裟なものでもなくてさ、基本的には、生産者とお客さんとの間に入った僕がひとつ加えればこうなるっていう一つのストーリーの中の1人だと思っているから・・・。
素材を作っている人が想像できる献立。それが僕の料理の技法というか原点じゃないかと思うんだよね。たまに卵の細入さんのとことか行くとさ、「鳥ってどういうところに卵を産むか知ってますか」って聞かれるからさ。普通、巣に産むでしょ。それは当然のことだけど、一回そこで産むと絶対またそこに産むんだって。その辺に、ポンと産んでこないんだって。ここって決めたらそこにしか産まない。鳥って三歩歩くと忘れちゃうって嘘だった。そんなたわいもない話を聞くと、へぇーって関心しちゃって、それをお客さんにどうやって食べてもらいたいかとか考えると、どうしても生産者の人の顔が浮かんじゃうんだよね。だから、可能な限り、生産者の名前を使う、どんなところで育てられているかが想像できるもので伝えたくなっちゃう。